一周忌
1年前、裕さんは旅立った
12月14日、その時刻前に目覚めて手を合わせた
もう1年経ったんだね
でも鮮明に憶えているよ
去年の6月から12月までの半年間、彼は壮絶な闘いをしていた
今はゆっくりと休んでるんだ
そう思えば気持ちが落ち着く
この1年、早かった
どうやって過ごして来たんだろうと思う位に早かった
手帳を見ながら振り返る
たくさんの方々とお逢いした
いろいろなところへ出かけた
介護施設や病院、家族会の旅行で
歌わせてもらった
確実に1年過ごして来たんだなぁ
裕さんはもういないのに
毎日朝がやって来る
その日を過ごして眠りにつく
そして夜が明ける
繰り返し過ごして来たんだな
裕さんはもういないけど
忘れた日はない
毎日遺影の笑顔を見て話しかける
あの頃と変わりない
私の中にポッカリと穴が空いた他は
何も変わらない
埋まることはないその穴に
彼の思い出を詰めていく
心は少し温かく膨らむ
一緒に桜を見たこと
暑い日はエアコン効いた部屋で
のんびりしてたこと
紅葉を眺めて綺麗だねと言ったこと
暖房効いた部屋で辛いお鍋を囲んだこと
季節は変わらずに巡っていく
一緒に過ごして来た31年の春夏秋冬
これから私一人で過ごしていく
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